噂に聞いていたのとちょっと違うにゃー、にゃんて思ったにゃ。ジュノって中の国の中心国で、いっつも冒険者で賑わってる、とか言われてるのににゃぁ。ちょっとしたおつかいではるばるやってきたわけだけど、意外に見どころも少にゃくて退屈だにゃ。
え? にゃにを言ってるのかわからない?
んにゃこと言われたって困るにゃぁ。ボクたちミスラって基本的には猫にゃんだもの。体面上、表向きに発する言葉がきっちりとしてても、頭の中はこんにゃにゃんだよにゃぁ。
グイィィ グイィィ パシャーン
そんにゃことより、さっきから気ににゃって仕方にゃいこの物音。これってあれだよにゃ、木の棒っきれに糸つけて川や海に垂らすと
――
グイィィ グイィィ パシャーン
にゃにゃにゃにゃ! やっぱそうだにゃ! おさかにゃーー!!
「……お嬢ちゃん、そんなに魚釣りが珍しいのかい?」
「え!? い、いや」
背丈自体はボクより全然ちびっこい、っていうかミスラの子供よりも全然ちっちゃい、タルタルの男の子(しゃべり方からすると実際はおじちゃんにゃのかも)が突然釣りの手を止めて振り向いたから、驚いたのにゃんのって。あっちが釣りに夢中なんだと思ってたけど、どうもボクの方が釣りを見るのに夢中ににゃってたみたいだにゃ……。
「ふふ……釣りというか、こっちに夢中みたいだなぁ。」
ボクの心を見透かしたように、タルタルのおじちゃんがバケツのにゃかみを摘みあげて見せてくる。
「う、え、えっと、うん、じゃない、別に……」
ボクの住んでるところにはいにゃいお魚だにゃ……にゃんだろう、ハムシーに似てるけどちょっと違うようにゃ……。
「おし、今日は大漁だから1匹プレゼントしちゃおうじゃないか。」
「えっ、い、いいの?」
「そんなに美味しそうビームを目から出してる可愛い女の子に、おあずけなんかしたら男がすたるってもんさな? はっはっは!!」
見た目が子供みたいだから、おじちゃんがおじちゃんっぽくカラカラ笑うのはちょっと変な感じだったけど、いい人にゃのは間違いにゃいみたい。
「ありがとですにゃ〜!!」
「いやいや、いいってことよ。そんじゃなお嬢ちゃん。」
おじちゃんは手を振りながら、飛空挺乗り場の方へ歩いていった。
手の中でぴちぴち動くお魚を見てると、お腹の虫が騒いで仕方にゃいんだよにゃぁ……。
「いただきますにゃー。」
尾ひれを掴んで上へ、お口をあんぐりして上向き、やっぱりお魚は踊り食いだにゃ。
「……おいひぃにゃぁ……♪」
やっぱりハムシーによく似てるにゃ。こっちのが気温が低いのか、ちょっと身が引き締まってる感じがするかもしれにゃい
――
「お、ま、た、せー」
ぴと(ひんやり)
「うにゃああああああっっ!!?」
急に首筋が冷たくにゃるから、思わず素の悲鳴が上がっちゃったにゃ……。
「あら、そんなにびっくりします?」
「な、ナジュぅ……」
「待たせてごめんなさいね、久々にサギーラさんと会ったから話しこんじゃって。」
そう、ナジュがいつまでも帰って来にゃいから、あんにゃところでお魚をぼけ〜っと見てるハメににゃったんだにゃ。
「怒って……ます?」
「……べ、別に怒ってないにゃ。」
「……にゃ?」
――しまった、素ににゃってる!?
「あ、ち、ちがう、今のにゃしで……あうあ……」
釣り師のおじちゃんと素で話したのがまずかったっぽいにゃぁ……。ああ、ナジュの目の色が……
「ミリ、それ可愛すぎるにゃーっ!!」
がしっとハグられてウリウリと撫でくりされて……全力だから息がかにゃり苦しいんだけど……ああでもこれはこれで幸せだにゃん……。
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あれは格好からして近東から来たおのぼりさんだろうか。人目も憚らずにいちゃこらと……。
「……うらやましいにゃ……」
ああ、私も堅っ苦しい話し方なんかやめてああいう風に話したら、あのお方があんにゃことやこんにゃことを
――
「あなた、神子様にああいうノリを期待するほど脳味噌が劣化なさったのかしら?」
「うぐぁ……いやそんなことはにゃにも……」
「馬鹿なこと考えてないでとっとと乗り場へ行きましょ。余裕を持って宮殿からバックれたのに、船の時間に間に合わなかったらわたくしブチ切れますわよ?」
こんな町にゃかでブチ切れられたらたまらないにゃぁ……あ、いかん、戻らにゃくにゃった……。
終